最高気温25度を越える夏日を連日記録したこの5月、真夏へ向かうペースは衰えない。山の鳥達の子育ても前倒しで、月中にはもう、エナガやヤマガラの幼鳥を連れての大家族に何度か遭遇した。エコーの活動は、13日の東山が大雨で中止、19日の節句山は南斜面の園路の補修を、寄る年並に小生も皆さんも勝てずという訳で、段差の大きい階段にブロックをかませたシニア仕様にした。26日の定例は、山の家跡地の竹林の整備を行い、食後は広場の畑の開墾、枝豆苗の植え付けをオオルリの美声を聞きながら行った
植物調査の方も、いつもの花が10日程早めに咲き、野鳥調査の方では例年通りの顔ぶれをだいたい見る事が出来た。市民の森にあるナラ枯れ伐採木跡地の植生モニタリングも3年目に入る。期待していた林床の草本類はチョット不調で、何故か去年あれだけ順調に咲き出していたスミレ類が今年は少なく、ネット無しのコドラートでは殆ど顔を出さなかった。なぜ?
イネ科やカヤツリグサ科の植物は、去年より30%増加というところか。キンランがネット有の区画で複数咲いたのが救いというところ。ツル植物は草刈りを行わない区画の方が目立っていた。自然はやはり一筋縄では行かないという実感を、春から初夏の移ろいの中で得た。三歩進んで二歩下がるか、まぁ、一歩でも進めば良しとせよ。
山の家と言えば、エコーの活動が始まった頃は、モウソウ竹がぎっしりと繁茂し、立ち入るのも難儀な程で、その上部に二段に植えられていたソメイヨシノの中に侵入し、枯らしに掛かっていた、下段のサクラは、既にかなり脅かされ半枯れ状態で、それで何とかせにゃ、という訳で整備が始まった場所だ。当時は大変な労力を要したが、ここ10年程、その勢いもすっかり失せて、今や生えてくるのはササと見紛うばかりのものばかり、今年などタケノコ一つ見なかった。その後、動員力の問題で下部しか毎年整備が及ばずで、上部は殆ど手つかず、いつの間にか様々な樹木の若木が生えるブッシュに変わり、成長競争真っただ中
かつて竹を刈り、顔を出して来た野草を見て前代表Hさんは喜んでおられたが、今やその影もない。その中で、植えられていた?のか、ミモザが幅を利かせ、今や結構な大木に成長、その二代目もおり、実生苗もあっては、そのうちミモザの名所になるやも知れない。
節句山の竹林でも、タケノコ不作で今年は静なもの、緑のセンター横の竹林もすっかり影を潜めシャクナゲの花園に、大広寺の背後の竹林もおとなしい。五月丘5丁目の元活動地の竹林も、渋谷から眺めると、その場所が分からない程に後退して、いつの間にかセンダンの林にすっかり様変わりしている。
竹の制圧にはかなりの努力が必要とされ、そのつもりでもいたが、拍子抜け、よっぽどセンダンやニワウルシの方がしぶとい。これも自然の偽らざる一面か。植物の遷移は緩やかだと思っているが、これほど短時期にドラスティックに変化するとは!押したり、引いたり、植物の移ろう様はラグビーのスクラムみたいで面白い。でも植物の世界は反則無しの真っ向勝負、偽りも存在しない。(中川勝弘)